プロのサッカー選手が、陸上競技の練習を取り入れる理由とは?

プロ選手も注目する陸上の短距離走のスキル
サッカーやバスケ、テニス、野球などの球技選手には、陸上の短距離走トレーニングをおすすめする理由があります。
事実、日本の野球・サッカーなどプロ選手も、オフシーズンに陸上のトレーニングを取り入れて、走りのスキルを磨いている選手も多く見られます。
サッカー日本代表の岡崎慎司選手も、スプリント練習を取り入れてプレーの質を向上させたことで有名ですね。
私自身も、現役Jリーガーと一緒にトレーニングをさせてもらう機会がありました。
プロ選手もスプリント練習の重要性を感じている証拠ですね。
ここでは、球技選手にスプリント練習が必要な理由と、その走りの特徴についてお話します。
スプリント練習を球技選手におすすめする3つの理由
①プレーの中で一番多い動作とは?
どのスポーツにも共通する動作は「走る」ということです。プレーにおける8割がランニング動作になります。その走りを速く&スムーズにすることが出来れば、ワンランク上の選手になることも可能です。
むしろ、球技の試合中における走る時間は、本職の陸上選手よりも、圧倒的に長いですね。
スプリント力を磨いて、今まで出来なかったプレーをしてみませんか?
②「力の移動」の重要性陸上競技は、自分の体の持つポテンシャルを最大限に発揮する種目です。こと短距離走においては、ゴールまでをいかに速く走れるかだけのシンプルな競技です。つまり、スプリントトレーニングは、体の正しい使い方を覚えるために最適なトレーニングといえます。
特に、体の中心部のパワーを末端に伝えていく練習になります。
これは、走るだけでなく、球技の各モーションに直結する動作です。
サッカーのキックや、野球のピッチング、テニスのストローク、バスケのシュートなど、力の連動性を磨くことで、向上するスキルは多いですね。

③能力の向上が目に見える

陸上競技の練習は、タイムなどの記録で自分の指標を表すことができます。自分の現在地や、過去の自分との比較目標の設定などがシンプルに考えることができます。
また、チームスポーツではできない反省の方法も習得することができます。自分の体と向き合うためにおすすめのトレーニングです。

短距離走と球技の走りって違う?
競技の特性から、走り方は少し違います。ただ、目的地に対して速く移動する手段=走りなので、動作のほとんどは共通しているといえます。
事実、ヨーロッパで活躍するサッカー選手をはじめ、世界のトップレベルの選手の走りは共通した動作が見られます。前に出た脚への乗り込みのスキル、少ない体のねじれ重心の安定性に特筆すべき能力があります。
ただ、陸上競技の走り方と異なる点があるとすると、たった1つです。
それは、重心の高さです。
対人スポーツは、相手の動きによって柔軟な対応が求められます。陸上競技の様に、高い重心のままだと、ストップやターンなどの動作は遅れが出てしまいます。
正しい、重心の落とし方をマスターすることで、スピードが向上します。あなたは、さらにチームに欠かせない存在となることでしょう。
修正しておきたい、球技選手がなりがちの走りのフォーム3選
(かかと)接地

地面に足が着くときに、踵から接地する傾向にあります。ヒールストライクとも言いますね。
踵接地は、自分の体よりも前に接地するので、どうしてもブレーキ動作となってしまします。
球技では、試合時間が短距離走と比べて長いため、踵が先行する傾向が見られます。
ダッシュ時と使い分けが出来れば、NGではありません。ただし、踵接地がクセ付いて、ダッシュの時もその動きが出てしまうと要注意です。
②体の過度なねじれ

これは、地面をける時間が長すぎるが故に起こる現象です。
写真のサッカー選手は、ボールを追いかけています。対象物に追いつきたいがあまりに、右足で頑張って地面を蹴っていますね。この地面を蹴ることを粘りすぎると、上半身がそれに合わせて、捻じれてしまいます。結果的に力が左右に分散して、スピードを殺してしまう原因となります。
③上半身だけ「つっこむ

これも、ボールや相手などの対象物を追いかけるがあまりに、出てしまう動作です。前に行きたい気持ちが先行して、上半身が過度な前傾状態になります。結果、脚が上手く付いてこなくなり、思ったよりも加速出来ないことに繋がります。
必要なスプリントトレーニングとは?
速く走れる様になれば、出来なかったプレーも出来る様になるでしょう。今まで追いつかなかったボールに追いつける様になり、適正のポジションも変わってくるかもしれません。
また、体の使い方をマスターできるので、キックやピッチング、ストロークなどの各種目独自の動作の質も向上します。
走ることに課題のある選手は、ぜひ、陸上競技のトレーニングを取り入れてみてください。
球技選手向けのスプリントトレーニングについては、別記事でご紹介します。

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