トップ選手も採用する、ソリ牽引走。そのメリットとトレーニング方法とは

スレッド(ソリ)走とは?

スレッド走は、重りをロープなどで自分の後ろにセットし、それを引っ張りながら走るトレーニングです。スポーツ漫画などでも、野球部がタイヤ引きをやっているイメージがあるのではないでしょうか。

下半身の強化はもちろん、走りのスキル的にも効果を発揮するスレッド走。そのメリットとトレーニングの方法について考えていきましょう。

こんなあなたにおすすめ
✓スタートで上に浮いてしまう
✓スタートに力強さがでない
✓トップスピードを引き上げたい
✓ストライドを広げたい
✓走るための筋力UPをしたい
スレッド走の方法
トレーニング方法はシンプルです。重りを腰のあたりに繋ぎ、ダッシュを行います。
重さや走る距離については、記事の後半で述べます。
意識するポイント
・スタート前にお腹の力を確認
・後ろ脚の膝を前方向へ引き出す

結果的に前脚は地面をキックする・2歩目以降は、地面をしっかりとプッシュ
15歩程かけて前傾姿勢から段々と身体を起こしていく
使用する道具は、この様なトレーニング専用のスレッドがベストです。ウェイトトレーニングに使用する重りを乗せることで、負荷を変えることができます。また、タータンでも使用できるように設計されているので、競技場でトレーニングができますね。
ちょっと高価なので、代替品を紹介します。使用済みのタイヤでも大丈夫です。ただし、ドリルで穴をあけて、牽引用のロープを通す必要があるので、一手間かかります。重量の調整は難しいというデメリットもあります。
また、ロープは自分の腰に巻くのが良いでしょう。これが走ってズレるのを防ぐために、ウェイトトレーニング用のベルトを利用して、ロープがズレない様にするとストレス無くトレーニングができます。
私は、ホームセンターで購入したカラーコーンの重りをロープで引っ張っています。かなり簡易的ですが、重りの枚数を増やすことで負荷の調整も可能です。

この様な代替品でトレーニングする場合は、安全の確保と場所の選定は、気をつけてくださいね。
スレッド走の3つのメリット
①水平方向への出力
自分の後方に重りがあり、それを引っ張りながらスプリントをするため、力の方向を前方向へ向けることができます。
これは、スムーズな加速のスキル獲得に繋がります。通常のスプリント動作だけではこの感覚を会得するのは難しいです。スレッドという道具を使用して、自然にスキルを獲得しましょう。
陸上選手の加速局面はもちろん、球技選手の緩急をつけたスピードアップにも対応することができます。
②真下接地のスキル
重りを引いて、速く走るためには、接地でしっかりと出力できるポイントに足を落としていく必要があります。これを自然に身に着けることができます。
特に、軽負荷で加速から中間疾走の局面に差し掛かったときに、動きとして現れることがあります。この感覚のまま、実際のスプリント動作を行い、進みを体感してみてください。
③筋力UP
同じ、重りを使う練習に、ウェイトトレーニングがあります。種目別に、高負荷をかけられることから、スプリント力UPには必須です。このスレッド走は、ウェイトトレーニング程の重量ではできませんが、スプリント動作に直結する筋群を鍛えることができます。
特に、臀部やハムストリング、体幹などが連動しながら、普段よりも過負荷をかけることができるので、より実用的な筋力をつけることができます。
スレッドの重さや走る距離は?
①スレッドの重さについて
おおよそ、体重の10%くらいが良いと言われています。ただ、スタート数歩の局面だけにフォーカスし、高出力でトレーニングしたい場合、30%程度までは負荷をかけてもOKです。
この際、実際のスプリントとは、動き方がかけ離れる可能性もありますが、トレーニングの意図を理解していれば問題はありません。実際の感覚と相談しながら、無理のない重量でやってみましょう。
②走る距離について
スタートから加速局面のスキル獲得と考えると、30m程度までで良さそうです。
長い距離で、心肺機能も合わせてトレーニングしたい場合は、軽負荷で行う様にしましょう。
また、走るだけでなく、スキップやスピードバウンディングでスレッドを引っ張るのも良い練習になります。

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