可動域の確保、乗り込み、地面のプッシュ。全てをスキルアップする練習法とは?

高度だけど、メリットの多いスキップB

スキップBは、スキップのリズムで遊脚の動きを誇張したダイナミックなドリルです。
タイミングや姿勢のキープが難しいドリルですが、繰り返し行うことで、スプリント動作の質が向上します。
そのメリットやポイントについて考えていきましょう。

こんなあなたにおすすめ
✓股関節の可動域が狭い
ストライドをもっと出したい
✓シザースのタイミングが合わない
✓“乗り込む”イメージが持てない
✓走行中、膝が折りたためない
スキップBの方法

スキップのリズムを刻みます。脚を前方向にリードする際、力強くお尻のしたに踵を引き上げてきましょう。そのまま、1つ地面をキックし、膝から下を振り出して、着地をします。この接地の際に、自分の身体も一緒に前に進ませましょう。
分かりやすくするため、片足ずつドリルしていきます。
キックと遊脚の動きのタイミングが難しい動作です。まずは、見よう見まねでも良いので、チャレンジしてみてくださいね。

スキップBの3つのメリット

①ピックアップのスピードアップ
走りの中で後方にキックした足を、お尻の下に素早く拾い上げる動きはとても重要です。この力強さとスピード感を出すことができます。
この膝を折りたたむ動作は、特に女子選手に不足しがちなものです。筋力UPと平行して、高めたい感覚でもあります。

②乗り込みの意識獲得
よく「接地ポイントに乗り込め」とコーチングがなされます。これを、走行時に意識するのは難易度が高いです。このドリルでは、接地の直前、高い位置で膝が折りたたまれた状態で間を作るので、乗り込みまでの時間にゆとりが生まれます。この間を利用して、乗り込みのイメージを確認しましょう。

③可動域を広げる
股関節が前後にダイナミックに動きます。特に、遊脚が接地に向かう局面でのキック動作は、かなり可動域が広がります。
また、左右の足の膝関節は、片方が「最大伸展」している場合、もう片方は「最大屈曲」します。このタイミングをスキップのリズムで合わせることができます。

スキップBの3つのポイント
①踵をお尻の下に素早く引き上げる
後方にキックした足を引き上げるときにアクセントを持ちましょう。踵を素早くお尻の下に引き上げてきます。以前紹介した、ピックアップのドリルがあるので、そちらを事前に行ってから、このドリルに移行してもOKです。
②足の裏を正面に向ける
着地に向かう際、膝から下を解放して、接地をします。このときに、足の裏が正面から見える様にしてみましょう。可動域を大きく使える他、自然な下腿の解放の動作を獲得することができます。
③接地で腰を進める
着地と同時に、自分の重心も移動する必要があります。腰を接地ポイントにクイっと進ませるイメージを持ちましょう。上手くできれば、反対の足がスッと前に運ばれていくのが分かると思います。
走って変化を感じよう
ドリルの後は、軽く走ってみて、変化を感じます。
「動きが大きくなった」「足が着地する場所に乗り込みが出来ている気がする」など、感覚の変化を感じるとOKです。
とはいえ、難易度は高めの動きです。スピードや脚の力任せに行うのではなく、丁寧なドリルを繰り返し、イメージを獲得しましょう。

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