スタートは最も改善しやすいスキルだと知っていますか?

スキルトレーニング
クラウチングスタートの苦手を克服
スタートダッシュは、短距離種目すべての始まりであり、決して無視できないスキルです。しかし、クラウチングスタートが苦手という方も多いのではないでしょうか。
スターティングブロックをクリアするには、大きな力が必要です。この力が出しづらかったり、力みが強かったりで、上手くいかないケースがありますね。
ここでは、私の様な小柄な選手(168㎝・58㎏)でも、スタートを上手く出るための「前足ブロックのドリル」を行っていきます。
ブロックのクリアが重要な3つの理由
①短距離種目、すべての始まり
100m~400m(ハードルも含め)は、クラウチングスタートで行います。そこから、距離に合わせて加速の方法が異なりますが、ブロッククリアの出来が、その後の区間の出来に直結するといっても過言ではありません。100mにおいては、ブロッククリア→加速→二次加速→中間疾走→減速局面とシフトしていきます。後半に感じるエラーは、前半のスキル修正が必要になります。つまり、ブロッククリアの改善はタイム向上に大きく関係してきます。
②唯一のゼロスピードからの動作
スプリントのスキルの中で、止まった状態からの動きはブロッククリアだけです。スピードがゼロの状態から、自分の力と重心の崩しを使って加速していかなければなりません。しかし、逆に考えると、止まっているので、最も修正もしやすい局面でもあります。
スターティングブロックの準備や、セットの角度など、走る前の準備段階でも大きく修正が可能なので、変化を実感しやすいのもメリットです。
③レースが圧倒的に有利に
ブロッククリアのスキルに自信を持つことができると、号砲に集中できます。1歩目で反応良く飛び出すことができれば、レースは断然有利に進めることができます。
以前、日本選手権に出場した際、山縣選手と隣のレーンで走る機会がありました。ブロッククリアから1歩目の間に、半身ほど差をつけられたのを覚えています。直線種目の100mは、相手が前に出られると、精神的にも焦りが出てしまうこともあります。ブロッククリアで、相手よりも有利にレースを進めてみましょう。
前足ブロックのスタートダッシュ

このドリルは、スターティングブロックの後足を外して行います。この時、後足はいつもよりも後方に下げることで、動きを制限し、より前足の動きにフォーカスします。
前足でしっかりとブロックをプッシュしていく感覚を獲得しましょう。1歩目の飛び出しが大きく変化します。

ドリルの3つのポイント

①setで崩しておく
setの状態のポイントです。お尻を上げたら、いつもよりも尾てい骨あたりを前方向に突き出しましょう。支える腕はかなりきつく感じると思います。
この状態では、腕を外したら、前に倒れてしまうくらいがベストです。

②クリア時の腕
setで前にしっかりと崩せていれば、前足のブロックをしっかりとクリアすることができます。その時、腕もダイナミックに使い、推進をアシストします。具体的には、手の甲でスタート位置の斜め前にある風船を割るイメージで腕ふりをします。風船を割るためのスピードや、大きな振りはどうすれば出るのかを考えてみましょう。
③ヘッドダウンの歩数を設定
頭を下げた状態で加速していく歩数を設定します。私はこのドリルでは7歩で設定しました。この7歩は身体を起こさず、ピッチを上げないで強く地面を押していきます。間延びしてしまっても大丈夫です。スターティングブロックは0歩目しかキックできませんが、そのあとの7歩もスターティングブロックがあるつもりで力を加えても良いでしょう。
ここではあくまで、出力を高める練習をしています。速く走りたくなりますが、大きな動きを意識しましょう。
最後に、SDでまとめる
ドリルを何本か行ったら、両方のブロックをつけてダッシュをしてみましょう。
この時、ドリルの意識は捨ててしまって大丈夫です。スタートはあれこれ考えてしまうと、号砲への反応時間が遅くなります。ドリルで行った動きはSDでもでてくるので、ピストルの音だけに集中して走ってみましょう。
Before

After

スタートは前述したとおり、変化の出やすい区間です。動画は私の動きですが、1回このドリルを行っただけでスタートのスムーズさに違いが出ましたね。加速区間だけではなく、二次加速や中間疾走の出来も改善されると思います。変化を楽しんでみてください。

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